むいしき(無意識)

用語

無意識とは一般に、個人の行動を左右し思考や感情の方向付けに大きな影響を与えながらも、本人には自覚されていない心的過程をいう。

本人が意識や意思のほかに心的決定要因が存在することは、古くプラトンのころから哲学や心理学の分野で問題にされてきた。

たとえば、ライプニッツの微小表象や、ショーぺンハウアーの意思なき意思、ジェネの心的自動症といった概念など。

しかし今日では、精神分析学が無意識の心理学とも呼ばれているように、無意識は精神分析学の鍵概念となっている。精神分析学では、無意識という用語は形容詞的に用いられるか、あるいは名詞として用いられるかによってその意味するところが異なる。

形容詞的に用いられる場合は、現実的には認めがたい欲望や感情、思考の性質ゆえに強く抑圧されて、意味には上がってこないものをいう。すなわち、フロイトの力動論的視点からの定義であって、防衛機制が働いた結果、意識の外へ押し出されたものであり、力学的心理学の概念である。他方、名詞的に用いられる場合は、局所論的視点からみたもので、意識、前意識とともに人間の精神構造(心的装置)を形成する一部であり、深層心理学の概念としてとらえることができる。

ユングも同様に、無意識の働きを重視したが、 フロイトと違って無意識の持つ建設的な働きを強調するとともに、無意識の層を世代や時代を超えて人類に共通な普遍的な無意識としての集合的無意識(普遍的無意識)と、個人的無意識に分けている。

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